配偶者に子どもを連れ去られたときの法的対処方法をご紹介します。私の体験談をもとにしているので、実際に動かれるのであれば専門家へきちんと相談してくださいね。

さて本題へ。
2019年時点での体験記です。2023年3月現在、家庭裁判所や弁護士の意識や運用に変化があります。
家族法制の見直しが国で進んでおり、 共同親権制度導入の動きがでているからです。こまめな情報収集をおすすめします。
子の連れ去りが起きたら裁判所へ3点セット申立て
子の連れ去りで裁判所へ申立てするなら、定番の申立て方法があります。子の連れ去り「3点セット」というとかいわないとかのセット内容はコチラです。
- 審判前の保全処分
- 子の引き渡しの審判
- 子の監護者指定の審判
審判前の保全処分
審判前の保全処分とは、審判が始まる前に、連れ去り前の親の元へ子どもを引き渡すための申立てです。

審判は確定までに時間がかかります。確定を待っている間に子どもは刻々と変化していき、場合によっては虐待などで大きな不利益を被るかもしれません。なので子どもを早急に保護するために一緒に申立てます。
子の引き渡しの審判
子の引き渡しの審判とは、連れ去られる前の親の元へ、子どもの引き渡し命令を出してもらうための申立てです。審判がでるには時間がかかるので、「審判前の保全処分」が必要になります。
子の連れ去りが起きたときのメインとなる手続きです。
子の監護者指定の審判
子の監護者指定の審判とは、言葉そのままに監護者の指定をうけるための申立てです。

子どもを引き渡した後も、両親は離婚についての話をしなくてはいけません。離婚するまでは両親ともに監護者なので、子どもについてなんじゃかんじゃと揉める可能性があります。
監護者は親権の一部である「身上監護権」をもてる?
子の連れ去りが起きたときの注意点2つ
子の連れ去りによる申立てには注意点があります。知らなくて後悔するケースもあるようです。
注意点①とにかく一日でも早く申立てる
子の連れ去りにより子どもを連れ戻したいときは、時間の経過が大きなポイントになります。親権者として指定されるには監護実績が必要で、子どもと一緒に過ごした時間が重要視されるからです。監護者の指定についても同様のようです。
注意点②知識の乏しい弁護士もいる
2019年時点において、子どもを一刻も早く連れ戻す手法が3点セットですが、実は知らない弁護士さんもいるようです。 弁護士事務所によってばらつきがあり、プロフェッショナルな弁護士さんほど多忙です。
子の連れ去りに精通した弁護士さんでないと、 迅速で適切な申立てをできません。

子の連れ去り3点セットを終えてみて気付く!
子の連れ去り3点セットを申し立てた私ですが、家庭裁判所でも高等裁判所でも棄却されました。結果の一要因には私の司法や世論のリサーチ不足があるとあとで気付きます。その気付きとはコレ!
- 子どもと同居する親が圧倒的に優位
- 子どもを連れ去ったもん勝ち
親権については母親優位が日本の考え方だと思っていました。フタを開けてみれば、妙に半歩進んだ同居親優位のもよう。
なんせ2019年時点では、子どもを抱えて逃げれば離婚後に晴れて親権者になれます。実子誘拐の非難を世界中から受けていようが、日本国内では今のところ問題なしです。
家庭裁判所に子どもの人権はありません。ハーグ条約をうわべだけで承認した日本のあり方が問われます。
母、海外逃亡してるけどな。
子の連れ去りにおける我が家のプロセス
子の連れ去りにおける私と裁判所との記録記事のまとめです。
- ざっくりとした審判の流れ
- ビックリ仰天調査官調査
- 調査官調査の再調査を陳述してみた
- 間抜けな即時抗告
- 面会交流はどうする?
ざっくりとした審判の流れ
ビックリ仰天調査官調査
調査官調査の再調査を陳述してみた
間抜けな即時抗告
面会交流はどうする?
子の連れ去りなんてなくなればいいのに
繰り返しますが申立てるなら時間との勝負です。もちろん申立てをしない選択もあります。一通り体験した私が当時の私にアドバイスできるのであればこう言います。

ドーにかコーにかしてモト夫と話し合えるようにがんばればよかったです。とはいえ当時の私には話し合いの選択肢はなく、ドーにもコーにもお手上げ状態でした。
これもまた人生。体験したからたくさんのことを知れてて、後悔もできているんだろう。成長したと前向きにとらえます。
タロジロには母の成長が届いているようす。お母ちゃんはタロジロが笑っているだけで幸せです。そしてタロジロの未来に「子の連れ去り」の世界はいらん。
きっと大丈夫。
あなたもがんばって。